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火をつけるのはいつも、君の戯れの手。
「成歩堂」 名前を呼ばれ、ぼくはけだるい身体を動かした。 「ム」 振り返ってみると、眉間にしわを寄せた御剣の顔。ぼくはそれに気がつかない振りして笑う。 「何?」 笑顔のままそう返すと、御剣は眉間のしわをもっと深くしてぼくを睨む。 「成歩堂。恐竜がなぜ絶滅したか知ってるか?」 振り返って御剣の顔を見る。御剣は裸の肩を隠すようにシーツに包まったまま、ぼくに問いかけた。 「……知らないけど」 だから?と喉もとまででかかったけど、ぼくはそれをこらえた。 「最初の隕石衝突説を詳しく説明すると、それによって約1年間、厳しい冬の時代が訪れた。 いきなり始まった御剣の授業に、何なんだと思いつつも返事をする。 「だから成歩堂。こっちへ来い」 (それを言いたいだけだったのかよ!?) ぐい、と肩を後ろから掴まれる。ぼくはそれを丁寧に退けて、姿勢を反転させた。 「ほんと、君って素直じゃないよね」 会話をしつつも、御剣の手は執拗にぼくの肩を撫でる。 「昨日、さんざん触っただろ…」 別にぼくだって、スキンシップが嫌いなわけじゃない。でもそれは適度な、と言う言葉が頭につく。 「ム。それは聞き捨てならんな。なぜだ?」 あきらかに御剣の口調が変わった。肩に置かれた手に力がこもる。 「………証言を拒否します」 また姿勢を反転させて、ぼくは御剣に背を向けた。御剣は手を伸ばしてぼくの背中に触れる。 「……成歩堂。答えろ」 今度はセーターじゃなく、直接肌に触ってきた。御剣の指がぼくの耳を撫でる。 「気付いてない?…君、手のひらはすごく素直だよ」 小声で呟きすぎて、御剣の耳まで届かなかったようだ。 (わかってないなぁ……) ぼくは右手で御剣の手をあしらう。それをすかさず、握られてしまう。 「触ったら御剣……死ぬよ?」 ぼくの脅しの言葉に、御剣はついに手を引っ込めた。やれやれ、と背中をベッドにつけてぼくはため息をつく。 (さすがに言い過ぎたかな……) 甘いとは思いつつ、バレない程度に首を回してみる。 「いてっ!」 思い切り髪を引っ張られて、ぼくの身体はのけぞる。首が後ろに曲がり、真上を向かされた。 「…み、御剣ッ!」 開放された唇で、抗議の意味をこめて名前を呼ぶ。それを無視して、御剣の唇はぼくの首筋に移動した。 ぼくの中で何かが弾けた。 (ああ……) だから触るなって言ったのに。
「成歩堂?」 ぼくを抱きしめようとした御剣の手をとって、ぺろりと舐める。 責任とってよ? 「な、成歩堂……」 まだ何かを言おうとする唇に顔を近づけると、御剣はキスされるのかと勘違いして ぎゅっと目を閉じた。
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これはミツナルですよ? 襲う受けミタンは見かけたことがあるのですが、襲う受けナルは見たことがなかったので。 これが私の精一杯のラブラブです(うう…なかなか難しい、甘い話って)。 リクしてくださった方々、本当にありがとうございました。 こんな感じの二人ですが、これからもよろしくお願いします! |
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